若きビル王とのエキサイティング・マリッジ
マゾな相手とビレッジデート
彼がいきなり店にやってきたのは、お見合いから三日後のこと。
昼食をテナントビルのお蕎麦屋さんで食べ、ご機嫌で戻ってきたところだった。
「待ってたぞ」
クールな笑みを浮かべ、店先に佇むスーツ姿の男性を見て、私が先ず思ったことは___
(あ…マゾがきた…)
本人にはとても言えない言葉が浮かび、ひくっと頬の肉が引き攣る。
「これはこれは橘様、ようこそおいで下さいました」
一緒にお蕎麦を食べに行っていた祖父は、彼を見ると喜び、ペコペコしながらお辞儀を始める。
「こんにちは。今日は彼女を連れて一緒に散歩をしたいと思い、お訪ねしました。今から少しの間、お連れしてもよろしいでしょうか?」
丁寧に訊ねてはいるが、訊く相手を間違ってない?…と言いたくなる私の横で、問われた祖父はニコニコしながら、「どうぞどうぞ」と背中を前に押しだす。
「どうせやることも無いのです。ゆっくりお付き合いさせてやって下さい」
「えっ?ちょっと、お祖父さん…」
昼食をテナントビルのお蕎麦屋さんで食べ、ご機嫌で戻ってきたところだった。
「待ってたぞ」
クールな笑みを浮かべ、店先に佇むスーツ姿の男性を見て、私が先ず思ったことは___
(あ…マゾがきた…)
本人にはとても言えない言葉が浮かび、ひくっと頬の肉が引き攣る。
「これはこれは橘様、ようこそおいで下さいました」
一緒にお蕎麦を食べに行っていた祖父は、彼を見ると喜び、ペコペコしながらお辞儀を始める。
「こんにちは。今日は彼女を連れて一緒に散歩をしたいと思い、お訪ねしました。今から少しの間、お連れしてもよろしいでしょうか?」
丁寧に訊ねてはいるが、訊く相手を間違ってない?…と言いたくなる私の横で、問われた祖父はニコニコしながら、「どうぞどうぞ」と背中を前に押しだす。
「どうせやることも無いのです。ゆっくりお付き合いさせてやって下さい」
「えっ?ちょっと、お祖父さん…」