若きビル王とのエキサイティング・マリッジ
独り言が過ぎるくらいに、ブツブツ言いながら描き進める。
スケッチブックはあっという間にデザイン画で埋まり、一枚では描き足らなくて、前ページの裏側にまでデザイン画が進んでいく。
「…なあ」
いきなり話しかけられ、ビクッとして手が跳ねた。
勢いづいて描きかけのデザイン画の上にシュッと斜めの線が入り、私よりも相手の方が、「あっ!」と驚いた様な声を発する。
「悪い。驚かせたな」
ビックリさせるつもりじゃなかったんだが…と言い訳しながら、側に寄ってくるものだから余計に心臓に悪い。
ドキン!と胸を弾ませて相手の方に目を配れば、彼は整った顔立ちをこっちに向け、「ごめん」と一言謝ってくる。
「あ…いえ、別に」
ますます心臓に悪い…と思いつつ、直ぐに目線を俯ける。
この間のように、この人を自分の側に寄らせてはいけないと思うのだけれど、彼はまるでお構いなしに私の側から離れようとしない。
「…なぁ俺、君に訊きたいことがあるんだ」
「はあ?」
スケッチブックはあっという間にデザイン画で埋まり、一枚では描き足らなくて、前ページの裏側にまでデザイン画が進んでいく。
「…なあ」
いきなり話しかけられ、ビクッとして手が跳ねた。
勢いづいて描きかけのデザイン画の上にシュッと斜めの線が入り、私よりも相手の方が、「あっ!」と驚いた様な声を発する。
「悪い。驚かせたな」
ビックリさせるつもりじゃなかったんだが…と言い訳しながら、側に寄ってくるものだから余計に心臓に悪い。
ドキン!と胸を弾ませて相手の方に目を配れば、彼は整った顔立ちをこっちに向け、「ごめん」と一言謝ってくる。
「あ…いえ、別に」
ますます心臓に悪い…と思いつつ、直ぐに目線を俯ける。
この間のように、この人を自分の側に寄らせてはいけないと思うのだけれど、彼はまるでお構いなしに私の側から離れようとしない。
「…なぁ俺、君に訊きたいことがあるんだ」
「はあ?」