若きビル王とのエキサイティング・マリッジ
暖簾を守っていく人
「…えっ!?今、なんて言った!?」
開店の準備をしている私の側へやって来た祖父は、仰天なことを言って聞かせた。
「だから、橘様から正式に連絡がきたのだ。お前と『結婚を前提にお付き合いを継続したい』と言われておった」
「はぁ!?」
「あんな上等な結婚相手、二度と現れないぞ」
祖父はやれやれ肩の荷が降りた…とすごく安心した様子で目頭を拭っているのだが__。
「ちょっと、お祖父さん」
あの人、土曜日に女性からキスされてましたよ!?と言いたくなってくるが口籠る。
それを思い出したくなくて、昨日も一昨日も一心不乱にデザイン画を描き続け、今に至っていたのだ。
「お祖父さん、それ、何かの間違いとか冗談じゃないの!?あの人、私よりもきっといいお相手が沢山いる筈よ」
こんな身長ばかり高い自分よりも…と心の中で卑下しながら落ち込んでくる。
「その大勢の中から香織がいいと思って下さったんだろう。本当に夢みたいなお話だが、本人がそう言ってきたのだから間違いはない!お前も早くいい返事をしておあげ。あんまり相手様を待たせるもんじゃないぞ」
開店の準備をしている私の側へやって来た祖父は、仰天なことを言って聞かせた。
「だから、橘様から正式に連絡がきたのだ。お前と『結婚を前提にお付き合いを継続したい』と言われておった」
「はぁ!?」
「あんな上等な結婚相手、二度と現れないぞ」
祖父はやれやれ肩の荷が降りた…とすごく安心した様子で目頭を拭っているのだが__。
「ちょっと、お祖父さん」
あの人、土曜日に女性からキスされてましたよ!?と言いたくなってくるが口籠る。
それを思い出したくなくて、昨日も一昨日も一心不乱にデザイン画を描き続け、今に至っていたのだ。
「お祖父さん、それ、何かの間違いとか冗談じゃないの!?あの人、私よりもきっといいお相手が沢山いる筈よ」
こんな身長ばかり高い自分よりも…と心の中で卑下しながら落ち込んでくる。
「その大勢の中から香織がいいと思って下さったんだろう。本当に夢みたいなお話だが、本人がそう言ってきたのだから間違いはない!お前も早くいい返事をしておあげ。あんまり相手様を待たせるもんじゃないぞ」