あの丘で、シリウスに願いを
「水上さん、お邪魔してよろしいでしょうか?」
「もちろんです、先生上がって下さい」
部屋の奥から信子の声がして、まことは靴を脱ぎ部屋に上がった。
柊子は着替えて椅子に座っている。
「お腹、すごく張っていて、破水の量も多くなってる感じです。破水が先にってこともあるとは知っていますが、やっぱり怖くて。
六平先生、赤ちゃん、大丈夫ですよね?」
散歩中に偶然会う時はいつも明るい笑顔を見せる女性。笑顔が素敵な人だ。
だが、今は不安が隠しきれていない。当然だ。初めてのお産は誰でも不安なのだから。
まことは、優しく柊子のお腹に触れた。
「今、水上先生は緊急オペ中で、翔太先生に連絡しました。
大丈夫ですよ水上さん。もうすぐ赤ちゃんに会えます。心配しないで。楽しみですね」
「楽しみ…そうね。やっと、会える。
ありがとう、六平先生。先生がいてくれて、安心します。いつも会うたびに素敵な方だと思っていたんですけれど…お医者さまだったのね。しかも救急外来の。
あぁ、でも、そうか。だから、ナナちゃんが先生を見て懐いたのか。きっと洸平さんや翔太先生と同じにおいがしたのね」
「もちろんです、先生上がって下さい」
部屋の奥から信子の声がして、まことは靴を脱ぎ部屋に上がった。
柊子は着替えて椅子に座っている。
「お腹、すごく張っていて、破水の量も多くなってる感じです。破水が先にってこともあるとは知っていますが、やっぱり怖くて。
六平先生、赤ちゃん、大丈夫ですよね?」
散歩中に偶然会う時はいつも明るい笑顔を見せる女性。笑顔が素敵な人だ。
だが、今は不安が隠しきれていない。当然だ。初めてのお産は誰でも不安なのだから。
まことは、優しく柊子のお腹に触れた。
「今、水上先生は緊急オペ中で、翔太先生に連絡しました。
大丈夫ですよ水上さん。もうすぐ赤ちゃんに会えます。心配しないで。楽しみですね」
「楽しみ…そうね。やっと、会える。
ありがとう、六平先生。先生がいてくれて、安心します。いつも会うたびに素敵な方だと思っていたんですけれど…お医者さまだったのね。しかも救急外来の。
あぁ、でも、そうか。だから、ナナちゃんが先生を見て懐いたのか。きっと洸平さんや翔太先生と同じにおいがしたのね」