あの丘で、シリウスに願いを
面接を無事に終え、まことは再び電車に乗った。
横浜から電車が出発してしばらく経った頃、車窓から、夕暮れのベリーヒルズが見えた。昼間の輝く姿も美しかったが、オレンジ色に染まっている姿も何となく物悲しくて美しい。
電車を降りて、ベリヒル内の遊歩道脇のベンチに座り、あらためてその存在感と美しさに感動する。
茜色の空が次第に夜の闇にのまれていく中で、ベリーヒルズも灯りがともり、自ら輝きを放っていく。
時間ごとに移り変わる姿を目に焼き付けようと、飽きることなく見つめた。その一瞬の移り変わりが美しくて、目が離せない。