あの丘で、シリウスに願いを

「この間テレビで見てから、ベリーヒルズビレッジのイルミネーションを見たくて」
「ベリーヒルズビレッジ！？まぁ、確かにあそこのイルミネーションも綺麗だけど。横浜の夜景の方が綺麗だと俺は思うなぁ」
「横浜は、ちょこちょこ見に行きました。確かにすごく綺麗でした。今はベリーヒルズの展望台からの景色が見てみたくて。今夜は特別なライトアップしてるって聞いて尚更」
「まぁ、確かに横浜とは違う魅力があるなぁ。
でもさ、今夜はイブだよ、展望台なんてカップルだらけだぜ？」
「別に全然気になりません」
「そう…」
まことの答えは、翔太を呆れさせたようだ。

「いいじゃないか、ベリーヒルズビレッジ。行っておいでよ、六平先生。あそこは綺麗だよ。なぁ、翔太？」
「まぁ、そうだな」

水上が推してくれたから、まことはすっかりその気になる。ここから直接ベリーヒルズビレッジに行こう。ショッピングモールや遊歩道をふらついてイルミネーションを見て、食事も適当に食べて、終電まで堪能してこよう。