地獄船
そう思って見ても、鬼にその気はないようだ。


いくら飽きてきても、このゲームを中断すると言う選択肢はないのだ。


俺は鬼を睨み付けて歯を食いしばった。


この鬼に勝つ方法は本当にないのか。


このまま鬼の言いなりになっていれば全員殺されるんじゃないのか。


そんな風に考える。


「勝ったチームと負けたチームであみだくじを作れ」


鬼の言葉に俺は瞬きを繰り返した。


床に座り込んでしまっている3人が顔を上げた。


「ジャンケンで負けて終わりじゃなかったの?」


ミヅキがそう聞いた


「そんなこと誰も言ってないだろ? ジャンケンはただのチーム決めだ」


鬼の言葉にミヅキたちに喜びの表情が浮かんだ。


さっきまで青い顔をしていた小恋と文夫も一気に明るくなる。
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