地獄船
そもそも『赤鬼ぃ』という合図を知らないし、こんな状況で笑えるはずもない。


それでもいい笑顔を浮かべなければ鬼は不機嫌になってしまう。


無条件に殺されるのは嫌なので、無理にでも笑顔を作ってもう1度撮影した。


2度とも、俺が懸念していたようなことは起こらなかった。


「さて、じゃあ、勝ち組の2人を覗いた4人でジャンケン! 同じようにあみだくじを作れ!」


鬼の指令が飛び、俺たちは顔を見合わせたのだった。

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