地獄船
「今は9人いるけどな、これから順番に絞り込んでいくからな」
なにを言ってるんだ、この鬼は?
俺は綾を見た。
綾は不安そうな表情を浮かべて俺の手を握りしめている。
「あのー……これってサプライズ的なあれですか? 演出っていうの?」
瞬きを繰り返しながら言ったのは6組の松井千春(マツイ チハル)だった。
千春は小柄でショートカットの髪型のせいで、今でも中学生に間違われることがある。
鬼が千春を見おろしている。
「お前、何歳だ?」
「え、あたし? あたしは17だけど……。ってゆーか、残ってるみんな17だよね?」
千春が俺たちの方へ視線を向けてそう聞いて来た。
俺は頷き返す。
「17か……」
鬼はそう呟き、なぜだか少し寂しげな表情を浮かべた。
なにを言ってるんだ、この鬼は?
俺は綾を見た。
綾は不安そうな表情を浮かべて俺の手を握りしめている。
「あのー……これってサプライズ的なあれですか? 演出っていうの?」
瞬きを繰り返しながら言ったのは6組の松井千春(マツイ チハル)だった。
千春は小柄でショートカットの髪型のせいで、今でも中学生に間違われることがある。
鬼が千春を見おろしている。
「お前、何歳だ?」
「え、あたし? あたしは17だけど……。ってゆーか、残ってるみんな17だよね?」
千春が俺たちの方へ視線を向けてそう聞いて来た。
俺は頷き返す。
「17か……」
鬼はそう呟き、なぜだか少し寂しげな表情を浮かべた。