地獄船
「これ、なんて読むんだろうな」


扉の前には何かが書かれているけれど、それは日本語でも英語でもなく、全く読むことができなかった。


ただ、雰囲気で言えばレストランの前に置かれているメニュ―表によく似ていた。


「鬼たちのレストランじゃないの?」


俺と同じ事を感じたのか、ミヅキがそう言った。


「食べ物はもういらないよ」


綾が自分のお腹をさすってそう言った。


「いや、違うみたいだぞ」


浩成が扉に触れてそう言った。
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