地獄船
ミヅキの彼氏は鬼に捕まり、ここに保管されていたのだ。


それを聞いた浩成が大きく息を吸い込んだ。


そして勇気を振り絞り部屋の中へと入って行く。


「ミヅキ、やめとけよ!」


死体の前に立つミヅキに声をかけている。


しかし、ミヅキは1人の男の前で立ちどまったまま、反応しない。


「なぁ、ミヅキ?」


浩成がミヅキの肩に手を振れた。


その瞬間だった。


ミヅキの声帯が崩壊したかのような叫び声が響き渡っていた。
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