地獄船
そんな感情が混ざり合った、人間とは思えない声。


綾が青ざめた顔で座り込み、震えはじめた。


「綾……」


綾の肩に手を置こうとして片手を耳から外す。


途端にミヅキの声が大きくなり、綾に触れる事すらままならなくなった。


俺は両耳をふさいだまま綾の隣によりそって座った。
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