地獄船
「お前らよく耐えたなー」


悪魔のような観覧車は止まり、残った3人が出て来た。


3人ともあちこちに怪我をしている様子だけれど、命はあったようだ。


「大丈夫か!?」


すぐに広間へとかけつけると、3人は無言のまま倒れ込んでしまった。


あれだけの回転に耐えたのだ。


無理もない。


「よーし、お前ら。少し休憩しろ」


さっきと同じ場所から鬼が言う。


俺は鬼を睨み付けた。


だけど、鬼は俺のことなんて見てもいない。


小さな観覧車は子鬼たちが撤去し、一時の静寂が訪れる。


どうにかしてここから脱出しないと……。


そう思っても、頭は全く働かない。


どうすればいいのか見当もつかない。


大人たちはどこへ行ったんだ?


助けがくるはずなんじゃなかったのかよ!
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