地獄船
☆☆☆

子鬼たちが2人の体を骨まで食べつくした後、鬼が動いた。


「はい、じゃぁ次は個人戦だからな」


マイクを通して聞こえて来る声に背筋がゾクリと寒くなった。


まだなにかさせられるようだ。


俺は知らず知らずの間に彩の手を握りしめていた。


綾も、強く握り返して来る。


個人戦だろうと、この手は離しちゃいけない。


そう思うと、緊張で汗が出た。


「じゃぁ次のゲームのルールを説明する」


鬼がそう言った瞬間だった。
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