君の腋を舐めたい


藤村の身柄は、
関本のオッサンとヨシトが確保した。

・・周知の事実はそうなっていた。


でも・・あの時は目の前に倒れる福ちゃんの事で頭がいっぱいで、

私の記憶も曖昧だけど・・


“安心しろ・・!!

ストーカー野郎は今さっき下で俺のタックルと星野の右ストレートと・・・”


う~~~ん。喫煙所のヌシが現場に来たとは考えにくいし、

もし来てたとしても、
デコピンって事は・・

手錠掛けた後の一番最後の美味しい所を持ってったって事だし・・


・・・・うん。あんまり美談に持ち込まないように考えよう。




「アサミさん結構イケるクチだったんですね。」


「お酒は昔から飲むほうだね。
もちろん・・警察官じゃない友達と。」


「俺が記念すべき第一号なんて光栄だなぁ。」




「お待たせしましたぁ!!
追加のタン塩と生ビールになりまぁ~す!」





「ホントに奢ってくれるんですか?」


「もちろん!事件解決の打ち上げと、
福ちゃんの快気祝いなんだから。

いっぱい食べて、いっぱい飲んでもらって全然いいんだけど・・・。」


「・・けど?」


「・・・・・・・さっきから、
タン塩頼みすぎじゃない!!?」


「だって好きなんだもん!!」


「アハハハ!」





          君の腋を舐めたい

               終









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