君の腋を舐めたい
「ひょっとして、彼女の【SOS】かもしれませんね。」
「はい。一種の幽体離脱というか・・
水沢さんの生命に危険が及んでるかもしれません。」
「生き霊とは【死にかけの魂】
・・専浄寺の住職さんから、通例とは違う概念を聞いたことがあります。」
「あ・・豊川さんも父から・・?」
「まだ君が派出所にいた頃に御朱印を頂いた時ですね。」
「とにかく・・!
水沢さんの生き霊がわざわざセイズ署に現れたということは、
事件に巻き込まれたのは、ほぼ間違いないかもしれませんよ・・!?」
「星野君。分かっていると思いますが、
生き霊であろうが死者であろうが、
この話は生活安全課の皆さんには言ってはいけませんよ?」
「もちろんです。」
「まだ何も事件が起きていないので、
刑事課の皆にも報告できませんね。」
「と言うことは・・・?」
「ひったくり事案が片付いた直後にすみませんが、経口補水液でも買って、
私達だけで探し回りましょう。」
「はい・・・!」