君の腋を舐めたい
階段に差し掛かったところで福ちゃんと別れて屋上へ向かう。
朝の始業前は、出勤してきた刑事課の連中と一緒になるから避けてる喫煙所。
どれだけ頑張っても、
4時間に1本吸わないと“ウウー!”ってなって福ちゃんに当たっちゃうから、
刑事課の連中が出払ってるこの丁度良いというか微妙な時間の、
誰もいない喫煙所で、
プカプカとニコチンを補充しないとね。
“ガチャリ”
「・・・・・?・・・・!!?」
「・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・。」
・・・・・最悪。
引き返そうと思ったけど、階段を昇りきる前にフライングで火を付けていたので、
仕方なく灰皿の方へと向かうけど・・
誰も居ないと思ったその先。
この時間ならみんな出払ってると踏んでいた敵が・・
・・いやこの人はもはや敵というか、それ以前に【生理的に受け付けない】というか、
とにかく、灰皿の前に設置されていたベンチに、
今にも熱中症で死にそうな【病人】が座っていた。