君の腋を舐めたい


「・・・・・・・・・・・・・・。」


「・・・・・。」


私の存在を認識して、ちょっとだけ奥に詰めて座れるスペースを空けてくれたけど、

そこには座らずに立ったまま煙を吹かす。


「・・・・・・・・。」


「・・ゴホッゴホッ!
昨夜は関本主任とやり合ったそうですね。」


「・・・・・・・。」


“逆に疲れない?”と聞きたくなるほど腰を折り曲げる猫背が、

なにやらボソボソと私に話し掛けてくる。


「ヨシト達はみんな出てってるみたいだけど、こんな所でサボってていいんですか?」


「今日はひったくり犯だそうです。
なかなか治安は良くなりませんね。」


「さすが・・【お荷物豊川刑事】は、相変わらず仲間はずれにされてるんですね。」


「そうですね。傷害やひったくりでは私の出番はありません。」

< 22 / 159 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop