君の腋を舐めたい
“ブー ブー”
「あ、福ちゃん・・。
・・・・・・もしもし?」
<アサミさん。
ちょっと急ぎめで戻ってきてくれますか?>
「どうしたの?」
<今、20代前半ぐらいの女性が尋ねてきて、
簡単に用件を教えてもらった限り・・
俺達の出番です。>
「・・・分かった。すぐ戻る。」
電話を切った後、
豊川が座っているベンチへと近づく。
「あ~なるほど・・ここから出入り口が見えたってわけね。」
「そんなところです。」
「でもなんでその人が生活安全課に用事があるって分かったんですか?」
「・・・・・・・・・・・。」
「・・・・?」
「勘です。」
うっわぁ・・・鳥肌立った。
格好つけたつもり?
しばらく、“何て答えようか”と迷った素振りを見せた後、
刑事っぽい台詞を言い放ってきたので、
愛想笑いだけして館内へと戻った。