君の腋を舐めたい


「・・・・・・・・・・・・。」


「はいどうぞ。あ、一緒に映ってる男はただの友達だからね。」


「別に彼氏がいても驚かない。
俺達は所詮他人だから。」


「じゃあ始めるねっ。」


「・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・。」


「・・・・え!?・・キャハッ!
めっちゃ固くなってきたんだけど。」



「・・・・・・・そうか・・・
・・・・これだったのか・・・。」


「なんて?」


「いや、独り言。」



スマホの画面の中には、

“当たり前”だけどこの関係からすると“当たり前じゃない”写真が溢れていた。


写真映えする食べ物と一緒に映るセイラ。
友達と一緒にカラオケをするセイラ。

男達と一緒にゲレンデでピースをするゴーグル姿のセイラ。


当たり前だけど当たり前じゃない、
服を着ているセイラ。


「・・・・・・・・・・・・・。」

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