君の腋を舐めたい
第3章


第3章



水沢アサミ
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「ごめんお待たせ。」


生活安全課のフロアは、
皆の机がひしめき合ってるだけじゃない。

部屋の一角、パーテーションで区切られ、
対面式に配置されたソファ。


ここに駆け込んできた市民の皆さんへ応対する為に何席も作られた面会場に、

福ちゃんと・・電話で聞いていた通り、

かなり若そうな大学生ぐらいの女の子が向かい合っていた。



「こちら、俺の先輩の水沢巡査長です。」

「水沢です。よろしくね。」


「よろしくお願いします・・。」



きっと、警察署という雰囲気に飲まれているだけじゃない。

女の子が怯えながら私へ送る視線。

何も言わなくても・・
“SOS”を発しているように感じた。


「えっと・・お名前は・・?」


「西内リサです・・。
21歳で・・静岡大学に通ってます・・。」


「リサちゃんって呼んでもいいかな?」


「はい・・大丈夫です。」



「じゃあリサちゃ・・。」

「あんたは呼ぶな。」

「ちょ・・いいじゃないっすか!」

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