君の腋を舐めたい


私と福ちゃんの掛け合いに、ちょっとだけリサちゃんが笑みを浮かべてくれた。

これで少しは緊張がほぐれてくれたらいいけど・・。


「え~っとじゃあ西内さん。

早速だけどさっき俺に話してくれた内容を詳しく教えてくれるかな?」


福ちゃんの問いかけに・・
リサちゃんが“封筒”を取りだした。


「中を見てもいい?」


「はい・・・。」


福ちゃんと目を合わせた後、

私達の指紋が付かないよう手袋をして、
中に入っている物を取り出す。


「「・・・・・・・・・・・。」」




【君を舐めたい】


まず出てきたのは三つ折りにされていた紙。

パソコンからプリントアウトされたと思われる紙に、ただ一言だけそう書かれていた。



「・・・・・これは・・・?」
「・・・間違いない。盗撮だね。」


封筒の中には紙と一緒に写真が数枚同封されていた。

被写体は全て、
今私たちの目の前に座る彼女・・。


もちろんカメラ目線にはなっていない。

ただ何気なく道路を歩いている、
ただ何気なく友達と喋っている、


「これは・・どこかのカフェ?」

「私のバイト先です・・。」


ただ真面目に接客している、
エプロン姿の彼女・・・。


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