君の腋を舐めたい
福ちゃんのお会計を見届けた後、
少し遅れて私も店を出・・・
「水沢さん。」
「!?・・・ってヨシト・・。」
カフェを出て少し歩いたところで、先ほど心臓バクバクさせられた張本人が立っていた。
「あのカフェで何か捜査ですか?」
「・・・・・まさか・・・?」
「聞き込み終わってお店出ようとした時、
水沢さんに気付いて危うく話し掛けちゃう所でした。
でも初めてぐらいの勢いで見る水沢さんの私服姿。
かなり似合ってなかった文庫本。
“ワケアリ”だと思って、
スルーしま・・って痛い!!」
「ヒヤヒヤさせないでよっ!
あ~もうっ・・“ヨシトなら機転効かしてくれる”ってなんで思えなかったんだろ私・・!」
八つ当たりの右ストレートを肩に食らわせたところで、
聞き込み終わりのヨシトと並んで署へと戻る。