春の緑に青が混ざると【完】



演奏に迷いが出ていると思い、一旦吹くのを止め、再びベンチに座った。


すると、どこからともなくパチパチと拍手をする音が聞こえてきた。


あたりを見回すと、木の影からひょっこり帽子にサングラスをかけた人が現れた。



「だっ、だれ⁉︎」



明らかに怪しい風貌の人に私はファイティングポーズを構える。


武道なんて習ったことないけど、とりあえず構えをとってみた。


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