おねえちゃんのえがお
幼稚園から帰って、少しした後、
「おねえちゃん、ぼく、こうえんにいってもいい?」
とぼくは、おねえちゃんに聞いた。
「わたし、行かなくて大丈夫なの?」
おねえちゃんは、少し心配そうな顔をして聞いた。
「おともだちといっしょだから、だいじょうぶ!」
本当は、お友達と一緒じゃない。
けれど、おねえちゃんに見つからないようにしたいから、1人で行かなくちゃいけない。
おねえちゃんは、安心したようにわらった。
でも、やっぱりどこか疲れたような顔をしている。
「そう、じゃあお友達と仲良く遊んでるのよ。わたし、夜ご飯作っとくから」
「うん!」
ぼくは、玄関で靴を履いて公園へと走った。