プールのあとはお腹が減る。
「麗佳(れいか)!?」

長い髪にモデル顔負けのお姫様のようなルックス。

クラス一の美少女の麗佳は、お腹からたっぷりの血を流し、倒れていた。

「待ってろ! 今助ける!」

拓真君が動く。他の男子達も続こうとする。

「ダメだ! プールから出るな!」
悠介が叫ぶ。

「ふざけんな! 麗佳が怪我してんだぞ!」
「出たら殺されるぞ!」
「だけど…っ!」

空気感が一気に殺気立つ。

男子達に睨まれながら、悠介は麗佳に呼びかける。

「麗佳。こっちまで這ってこれるか?」

悠介の言葉に麗佳は首を横にふる。

「無理。すごく痛いの…」
「ここまでくれば安全だから…」
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