プールのあとはお腹が減る。

「お前って奴は…」

悠介が頭を抱える。こんな状況なのに、拓真君の焦った顔が可愛くて、思わず笑ってしまう。

「だって生理現象だろ? 我慢したら死ぬし!」

たしかに、私もいつしたくなるか分からないし。拓真君ばかりを笑っていられない。

「もしかしてでかい方…?」
「いや、小さい方だからっ!」

拓真君はこそこそとみんなから離れる。

「おい、まさかプールの中でする気かよ?」

悠介がからかう。

「だって外でしたら殺されんだろ!」

拓真君はこっちみんなとジェスチャーする。

そこへ、隼人君が近づく。

「おい。……したら殺すぞ」
< 43 / 72 >

この作品をシェア

pagetop