強虫×妬虫










「やっべ…イルカ可愛すぎだろ!?」


「うっうん!可愛かった~」



興奮気味に言った海斗。
確かにイルカ可愛かったけど…
そんな目力入れなくても…ね?



そして海斗は続けた。



「あのお姉さん可愛かったな―」




お姉さん…イルカショーのかな?
確かにすごく綺麗な人だった。



海斗の好みは…あんな人?
本当は私みたいな平凡な子…嫌?

別に深い意味なんてないんだろうけど、やっぱり不安になっちゃうよ…



「………う、うん。」


こう答えるのが精一杯だった。
海斗は何も知らないで、魚を見てた。




そして突然私の方を見て



「明菜―アイス食べるか!」



にかって、最高の笑顔で聞く海斗を見てると…私の汚い嫉妬心も綺麗に消えていった。



「あたしはチョコレート!」


「…知ってるからっ」




< 4 / 25 >

この作品をシェア

pagetop