強虫×妬虫
「やっべ…イルカ可愛すぎだろ!?」
「うっうん!可愛かった~」
興奮気味に言った海斗。
確かにイルカ可愛かったけど…
そんな目力入れなくても…ね?
そして海斗は続けた。
「あのお姉さん可愛かったな―」
お姉さん…イルカショーのかな?
確かにすごく綺麗な人だった。
海斗の好みは…あんな人?
本当は私みたいな平凡な子…嫌?
別に深い意味なんてないんだろうけど、やっぱり不安になっちゃうよ…
「………う、うん。」
こう答えるのが精一杯だった。
海斗は何も知らないで、魚を見てた。
そして突然私の方を見て
「明菜―アイス食べるか!」
にかって、最高の笑顔で聞く海斗を見てると…私の汚い嫉妬心も綺麗に消えていった。
「あたしはチョコレート!」
「…知ってるからっ」