閲覧注意
・第八章
そして、新しい校舎へ移った日の5限目、音楽の授業の時間のことだった。
俺達の担任の田中裕二先生が夏の思い出の歌を歌いながらピアノを弾いている最中。
いきなり俺の机の下からゆっくりヌッーと水沢真子の顔が一瞬現れて「こっ……」と言って、消えた。
あまりにも突然の事で俺は全身の血がさっーと引き、その時恐怖で俺は声すら出なかった。
俺はずっと水沢真子に追われているような気がした。