お見合いから始まる極上御曹司の華麗なる結婚宣言
「気に入ってくれたら嬉しいけど」

ケーキプレートを持って、ふたりで記念撮影をし終わると、紗希が紙袋の中からなにかを取り出して私の前に差し出した。

「うわぁ、可愛い……」

胸の高鳴りを感じながらラッピングを開けると、そこには北欧柄のカラフルな可愛らしい食器セットが入っていた。

薫さんと一緒に暮らすようになって料理を作るようになり、趣味が食器集めになりつつあった私にはとても嬉しい誕生日プレゼントだ。

さすが紗希だ。私の好みをばっちり分かっている。しかもちゃんと薫さんの分まで用意する辺り気配り上手な紗希らしい。

「大切に使わせてもらうね。これでますます料理を作るのが楽しくなりそう。本当にありがとう」

「ばっちり美月の好きな柄でしょ? これを見つけたときに嬉しくてテンションが上がってしまったの」

紗希が嬉しそうに微笑んだ。
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