お見合いから始まる極上御曹司の華麗なる結婚宣言
会場が近づくにつれ、緊張感が増していく。どうせ断わるつもりなのだからと思って、最後まで見合い相手である九条さんの写真を見ることはなかった。それがかえって余計な妄想を掻き立て心を乱していく。とにかく用件を伝え、早く解放されたいと心の底から願っている。
「それでは行ってまいります」
ショッピングモールの入り口前で母と倉本さんと別れた。入り口前に迎えに来てくださった九条さん側の使用人が私を見つけ、駆け寄ってきて深々と頭を下げる。
「お待ちしておりました。私、九条家使用人の澤村と申します」
「あ、華村美月です。宜しくお願いします」
「薫様が屋上でお待ちです。今日は全館休館となっておりますので、こちらの屋上専用エレベーターに乗っていただくことになります」
「あ、はい」
澤村さんに促されてエレベーターへと乗り込む。気持ちを落ち着かせる間もなく、エレベーターは屋上へと到着して、私のみエレベーターから降りた。
「それでは行ってまいります」
ショッピングモールの入り口前で母と倉本さんと別れた。入り口前に迎えに来てくださった九条さん側の使用人が私を見つけ、駆け寄ってきて深々と頭を下げる。
「お待ちしておりました。私、九条家使用人の澤村と申します」
「あ、華村美月です。宜しくお願いします」
「薫様が屋上でお待ちです。今日は全館休館となっておりますので、こちらの屋上専用エレベーターに乗っていただくことになります」
「あ、はい」
澤村さんに促されてエレベーターへと乗り込む。気持ちを落ち着かせる間もなく、エレベーターは屋上へと到着して、私のみエレベーターから降りた。