お見合いから始まる極上御曹司の華麗なる結婚宣言
「あの島、ハートの形をしていませんか?」

興奮気味に私はそう叫んだ。

「そのとおりだ。世界に三つあるハートアイランドの中で、最も美しいと言われているのがこのツパイ島だ。このツパイ島を上空からふたりで見下ろすと、そのふたりは永遠の愛で結ばれるという言い伝えがあるんだ」

「そうなんですか? とても素敵な言い伝えですね」

「ああ。これで美月と俺は永遠の愛で結ばれたということになるわけだ」

薫さんのそんな言葉が嬉しくて自然と笑顔になる。それからしばらくその島の上を旋回し、ツパイ島へと降りたった。

どこまでも澄み切ったエメラルドグリーンのラグーンに見渡す限り続く白い砂浜。自然の力が創り出した神秘的なハートの形をしたツパイ島で、薫さんとふたり永遠の愛を誓いながら、ウェディングフォトを撮る。

世界中を探してもこんなにもロマンチックで幻想的な場所は他にはないだろう。

「美月、心から君のことを愛してる。世界で一番幸せにするから、俺の隣にずっといろ」

「はい。私も薫さんのことを心から愛しています」

そんな想いを互いに口にして、私たちはその場所で甘くとろけるキスを交わした。
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