お見合いから始まる極上御曹司の華麗なる結婚宣言

「美月、本当に綺麗だ」

「世界一綺麗な花嫁だわ」

カヌーから降りたって私の前にやってきた両親が目を真っ赤に染めながら、私にそんな言葉を言ってくれたから。そして、

「美月、夢が叶ってよかったね。とってもドレス似合ってる。薫さんと幸せになってね」

私の両親と共にカヌーから降りた紗希が涙を流しながら、私をギュッと抱きしめてくれたから。これが夢じゃなくて幸せな現実だと実感して視界が滲んでいく。

「こんなにも綺麗な美月の花嫁姿なのだから、大切なご両親と親友の紗希ちゃんに見てもらいたいだろう？　だから無理を言って来てもらったんだ」

薫さんがそう言って両親と紗希に深々と一礼してから、優しいまなざしを私に向けた。今まで薫さんからたくさんの愛あるサプライズをしてもらったが、今回のサプライズは一番驚くとともに一番嬉しいと思った。

「薫さん、本当にありがとうございます……」

嬉し涙を流しながら、私は震える声でそうつぶやいた。