お見合いから始まる極上御曹司の華麗なる結婚宣言
「紗希のおかげだよ」

「え? 私はなにもしてないよ?」

「紗希があのとき私の愚痴を聞いてくれて、そして背中を押してくれたから、今の幸せがあると思ってるの。あんなに素敵なウェディングドレスを選んでくれたり、タヒチまで駆けつけてくれたり本当に感謝してる。紗希は私にとって本当に一番大切な友だちなの。だからこれからもずっとよろしくね」

「なによ、いきなり。そんな嬉しいこと言われると泣きそうになるじゃない」

「私の胸で泣いてもいいよ?」

顔を見合わせてニコリと微笑みあった。久しぶりの女子会は話が尽きなくて、持ち合わせの料理を摘まみながら、ずっと笑いあっていた。

紗希とはずっとこの先もこんな風に過ごしていくのだろう。そう思いながら、その日紗希と一緒に温かい気持ちのまま眠りについた。
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