お見合いから始まる極上御曹司の華麗なる結婚宣言
私の体調が落ち着いたのを確認すると母は仕事に戻っていった。体調も落ち着いたし家に帰りたいと言ったが、母はそれを許可してくれず、一日ここで入院をして様子を見ることになった。

せっかく薫さんが出張から戻ってくるというのに一緒に過ごせないことは悲しいが、赤ちゃんを危険に晒すわけにはいかないので、今日は一日ここで大人しくしていようと軽く心に誓ってみる。

それにしても都内随一の高級病院ということもあり、部屋のセキュリティや設備は抜群だ。寝心地のいい広めのベッドに、白とグレーの家具で統一された清潔感のある室内。トイレやお風呂も広々としていて、どこかのホテルにいるような感覚になる。

ずっとベッドに寝ているのも身体が痛くなって辛いので、身体を起こしてゆっくりと室内を歩き回る。

薫さんには自分の口から妊娠の話をいうつもりだが、どんな風に切り出そうか。そんな事を考えながら、病室の窓の方へと目をやった。
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