お見合いから始まる極上御曹司の華麗なる結婚宣言
「ふーん。焦らす作戦なのかな?」
ニヤリと紗希が笑う。
「紗希は本当にどっちの味方なのよ、まったく」
「もちろん美月の味方よ。だから浮かれ気味の美月に忠告をしているわけ。そのうち九条さんからの猛烈な溺愛攻撃が始まるかもしれないよって」
「そんなのあるわけないよ。そもそも薫さんだってこの見合い話に乗り気じゃなかったし」
「薫さんなんて呼んでるんだ?」
「そ、それはルールだから! 彼が決めたルールがあるからそう呼んでるだけ」
急に恥ずかしさが込み上げてきて、顔が真っ赤に染まっていく。
「ふーん、そうなのね。それにしても九条さん、今回に限って見合い話を断らなかったってことは、少なからず美月に関心があるってことでしょ? だから……」
「だから?」
「本気で美月のことを落としにくる可能性はあるし、ウブな美月がそんな九条さんに惚れちゃう可能性も否定できないって思っちゃった」
「変なこと言わないで。紗希の発言って結構的中することがあるから、そんなこと言われると不安になるじゃない」
「私からしたら結構ふたりはお似合いだと思うから、そんな結末も大ありだけどね」
戸惑う私の耳に紗希のどこか楽しげな声が届いた。
ニヤリと紗希が笑う。
「紗希は本当にどっちの味方なのよ、まったく」
「もちろん美月の味方よ。だから浮かれ気味の美月に忠告をしているわけ。そのうち九条さんからの猛烈な溺愛攻撃が始まるかもしれないよって」
「そんなのあるわけないよ。そもそも薫さんだってこの見合い話に乗り気じゃなかったし」
「薫さんなんて呼んでるんだ?」
「そ、それはルールだから! 彼が決めたルールがあるからそう呼んでるだけ」
急に恥ずかしさが込み上げてきて、顔が真っ赤に染まっていく。
「ふーん、そうなのね。それにしても九条さん、今回に限って見合い話を断らなかったってことは、少なからず美月に関心があるってことでしょ? だから……」
「だから?」
「本気で美月のことを落としにくる可能性はあるし、ウブな美月がそんな九条さんに惚れちゃう可能性も否定できないって思っちゃった」
「変なこと言わないで。紗希の発言って結構的中することがあるから、そんなこと言われると不安になるじゃない」
「私からしたら結構ふたりはお似合いだと思うから、そんな結末も大ありだけどね」
戸惑う私の耳に紗希のどこか楽しげな声が届いた。