お見合いから始まる極上御曹司の華麗なる結婚宣言
それからすぐに薫さんとの再会の日がやってきた。数日前の電話で薫さんが日本食が恋しいと言っていたのを思い出し、今日は和食メインの夕食を作ろうと思っている。

今までも薫さんに何回か手料理を作ったことがあるか、今のところまずいとは言われていないので今回も作ることにした。

仕事終わりに食材を買ってから帰ろうと思い、スーパーに立ち寄った。そしてそそくさと帰宅し、夕食の準備を始めようとエプロンを手にした。

ーープルルルル

と、鞄の中に入れて置いた携帯の着信音が鳴り響いた。急いで駆け寄り携帯を手に取り、相手を確認する。ディスプレイには薫さんの名前が踊っていた。

「もしもし？」

『もう仕事は終わったか？　少し前に日本に着いたところだ』

「お疲れ様です。私も少し前に帰宅したところです」

『そうか。俺も空港から直帰するつもりだったんだが、急遽予定が入って帰りが遅くなりそうだ。だから先に夕飯を食べていてくれ』

「あ、分かりました」

やはり薫さんは忙しい。夕食は明日作ることにしよう。私が今日作ってしまったら、きっと薫さんは帰宅後無理してでも食べてくれようとする気がする。

食材を冷蔵庫にしまいながら、今日のひとりご飯をなににしようかと考えて、サラダうどんでも作って軽く済ませることに決めた。
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