ONLY YOU~身代わり見合い結婚は履行で。クールな上司は過保護な旦那様~
徹也さんに腕を掴まれ、壁に背中を押し付けられた。

壁に両手を立て、私の顔を挟んだ。
「これからは俺にだけ優しくしてくれ。隙は見せるな」

彼は長身のカラダを屈め、私の顔に顔を近づけて来た。

眼鏡越しに見える彼の切れ長の瞳は今までになく色っぽく艶めく。

初めて見せられた彼の独占欲に胸がドキドキする。


「穂香は目を開けたまま、キスするのか?」

「いえ」

私は慌ててギュッと目を瞑った。

彼は私の後頭部に手を回して、キスを落とした。

最初は激しく唇を吸って、貪るように角度の違うキスを幾度も落とした。

「んっ…あ・・・」

私も彼のキスに酔って、甘い声を出す。
執務室で交わすキスはスリリングだった。

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