ONLY YOU~身代わり見合い結婚は履行で。クールな上司は過保護な旦那様~
「穂香が居ないと…俺、眠れないよ…」
徹也さんは急に耳許で甘く囁いて来た。
「徹也さん…」

意外と彼は甘えたさんだった。

「ダメなら…我慢するけど」

「ダメじゃないですよ…」
「じゃ決まりだな…」

リムジンバスを降りて、荷物を預け、土産店で最後のお土産選びをした。

搭乗時間まで後三十分。


「北海道も後三十分でサヨナラですね…」

「そうだな。でも、また来ればいいさ」

「はい」

後ろ髪を引かれながら、北海道を後にして東京に戻った。



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