ONLY YOU～身代わり見合い結婚は履行で。クールな上司は過保護な旦那様～

乃彩夫人が私たちを奥へと案内した。

「父さんは？」

「中に居るわよ」

「今夜はてっちゃんの好きなハンバーグよ」

「ありがとう…母さん」

「徹也さんってハンバーグが好きなんですか？」

「まぁな」

「そうよ。それも目玉焼き付きのハンバーグがね・・・」


「へぇー…」
「後はオムライスにスパゲティかしら・・・」


乃彩夫人の口から出るメニューが子供が好きそうなメニューばかり。

「徹也さんって…味の好みは子供ですね・・・」

「そうね…お母さんもそう思うわ。てっちゃん」

「・・・二人して何だよ…俺を虐めて楽しいか？嫁と姑が仲良くなるのも考え物だな・・・」
「私、別にいじめてませんよ」

「そうよ、てっちゃん…嫁と姑である前に私にとってほのちゃんは同じルキ君の推し仲間。世の中の嫁と姑のように仲が悪くて、てっちゃんも気を揉む事もないでしょ？」
「それはそうだけど…」

「そうだ…後でほのちゃんに私のルキ君の秘蔵コレクションを見せてあげるわ。楽しみ待っていてね」

「あ、はい」