本当にいた!恐ろしい悪女
一樹「コネクションって怖い……」

英二「しかし、犠牲となったある女性の親族がエカチェリーナ2世に嘆願書を送ることに成功した。エカチェリーナは自らを「法を遵守する為政者」だと印象付けるため、ダリアを公的に裁くことにしたんだ」

友晴「エカチェリーナ2世ってロシア皇帝ですよね。ロシアの領土をポーランドやウクライナに拡大させて大帝と称されたんでしたっけ」

英二「その通り!帝政時代にロシア帝国国立銀行が発行していた百ルーブル紙幣の肖像に描かれていたんだ」

ねね「すごい人に嘆願書を送れたんですね!」

英二「1762年にダリヤは逮捕され、六年もの間牢獄に入れられていた。しかし、エカチェリーナ2世は彼女を処罰することを躊躇ったんだ」

一樹「どうして?百人くらいの女性を殺したのに……」

英二「ロシアでは1754年以降死刑が廃止されていたこと、そして夫から帝位をもらったばかりの女帝は貴族階級の保持をしておく必要があったからなんだ」

友晴「それで彼女への処罰はどうなったんですか?」
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