本当にいた!恐ろしい悪女
英二「おそらく昇進したのは囚人に対する態度かもしれないな……」

ねね「態度?」

英二「イルマは風貌は美しく無垢な顔をした少女だったが、女性看守の中では最も残酷だったんだ。女性囚人に鞭を振るって大怪我をさせることで心的快感を得るサディステックな側面も持っていたらしい。さらに、ガス室行きが決まった囚人に犬をけしかけて噛み付かせたり、解放された囚人からは「石の心を持つ女」として批判されている」

一樹「怖ッ!それで、イルマはどうなったんですか?」

英二「ドイツが降伏する直前の1945年4月17日、ベルゼンに入ったイギリス軍によって捕らえられ、戦争犯罪者として裁判にかけられている。そして死刑判決を受けたんだが、ナチスでの死刑囚としては最年少の二十二歳という若さだった」

友晴「死刑になってもおかしくありませんよね……」

ねね「鞭で叩くなんて痛いで済まないんだろうな……」

英二「じゃあ、最後の悪女の話をしようかな」
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