色になる君
「あれ?ねー!!2人とも、いつから急にそんな仲良しに??」



空君が私たちの方を見て不思議そうに首を傾げている。



「な、仲良し!?そ、そういうのじゃなくてただ昨日のお礼を言ってただけだよ。」



何やら空君の横でニヤニヤしだす千花。



「でも、そんな至近距離でお礼言わなくたっていいのにね〜。」



確かに。気づかないうちに、私めちゃくちゃ月緋君に接近してた気がする。



でも仕方ないんだよ!
男の人と話すのとか久しぶりだし、



月緋君、背が高いから近くに行かないと
表情が読み取れないんだから……。



っていうか千花も分かってるでしょ!!



「まぁ月緋が女子と仲良くなるのはいいことだけど……。」




「だけど??」



「いや何でも!それより早く行かないと、
そろそろ朝食の時間じゃ……。」



空君がそう言いかけた時、部屋のインターホンが鳴った。
< 110 / 149 >

この作品をシェア

pagetop