色になる君
「あっ、言い忘れてた。」


少し歩いて、信号待ちをしている時に
ふと空君が振り返って私たちの方を見て、



「今日2人ともめちゃくちゃ可愛い。
さっき、千花の勢いに圧倒されて言えなかったからさ。」



「ほ、褒めるのとからかうの一緒にしないでよ!反応困る!」



「ふふっ。夜空も、いつも巻いてないのに
今日フワフワで似合ってる。」



と、私の髪を触れながら言う空君。


あれ?何か、変な空気。
千花は、ちょっと不安そうな顔をしていた。



「千花にしてもらったんだけど、やっぱり可愛い子にしてもらうと綺麗になる!」



精一杯フォローしたつもりなんだけど、
大丈夫かな?



「空、むやみに女の髪触るな。」


「え、あーごめん!俺妹いるから、いつもの調子で……。気をつける。」



「いやいや!空君からならいつでもウェルカム!!」


「千花はすぐちゃけるな〜!」

良かった。いつもの感じに戻った!
びっくりするよ。急に手が伸びてきて。


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