色になる君
「行くぞ。」


そのまんま、千花と空君のとこまで急足で歩き月緋君の手が私の手から離れた。



「ごめんいきなり走ったわ。」



「いやいや!むしろありがとう。」



「その、大智さんのノートを、ちらっと見たことがあって、知らない街は、混乱しやすいって書いてあった気がして、繋いだ方が安心かなって思った。悪い。」



「春日先生、そんなことまで書いてくれてるんだ〜!」



ラッキー!先生の新たな一面が見られて、
嬉しいなぁ。


「嬉しいのか?」



「春日先生は、私にとってすごく大切な人だから、そういう風に私のこと考えてくれてたんだなーって思ったら、ちょっとしみじみした。」



「ふーん。」



ん?あれ?これってまたちょっと、
不機嫌じゃない?


「月緋君、私ってやっぱり距離感近い?」
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