第一王子に、転生令嬢のハーブティーを II
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久しぶりに悪夢にうなされたような気がする。
部屋に射し込む朝日で目を覚ますと、背中が汗でぐっしょりと濡れていた。
濡れたシャツは気持ち悪いが、頭はスッキリとして体調は良い。
(そういえば妙な物を飲まされて……一晩眠って回復したのか)
イルヴィスは昨夜のことを思い出して、深く息を吐く。
そして、もう一眠りしようと寝返りをうった時だった。
視界にターコイズブルーの色が飛び込んでくる。はっとして見るとそれはアリシアの髪で、彼女はベッドに突っ伏して小さな寝息を立てていた。
さすがのイルヴィスもこの状況には動揺し、一気に目が覚めた。
ゆっくり身体を起こすと、揺れを感じたのか、アリシアもがばっと顔を上げる。
「アリシア……?」
少しずつ昨夜の記憶が蘇ってきた。
頭痛と寒気で意識が朦朧としている時に、そういえば彼女の声を聞いた気がする。
彼女は数秒の間、ぼんやりとした目でまっすぐ前を見ていたが、やがてベッドの上で起き上がったイルヴィスに気づき、何かを思い出したように立ち上がった。
そしてその白い手でイルヴィスの額に触れ、反対の手を自分の額に当てた。
久しぶりに悪夢にうなされたような気がする。
部屋に射し込む朝日で目を覚ますと、背中が汗でぐっしょりと濡れていた。
濡れたシャツは気持ち悪いが、頭はスッキリとして体調は良い。
(そういえば妙な物を飲まされて……一晩眠って回復したのか)
イルヴィスは昨夜のことを思い出して、深く息を吐く。
そして、もう一眠りしようと寝返りをうった時だった。
視界にターコイズブルーの色が飛び込んでくる。はっとして見るとそれはアリシアの髪で、彼女はベッドに突っ伏して小さな寝息を立てていた。
さすがのイルヴィスもこの状況には動揺し、一気に目が覚めた。
ゆっくり身体を起こすと、揺れを感じたのか、アリシアもがばっと顔を上げる。
「アリシア……?」
少しずつ昨夜の記憶が蘇ってきた。
頭痛と寒気で意識が朦朧としている時に、そういえば彼女の声を聞いた気がする。
彼女は数秒の間、ぼんやりとした目でまっすぐ前を見ていたが、やがてベッドの上で起き上がったイルヴィスに気づき、何かを思い出したように立ち上がった。
そしてその白い手でイルヴィスの額に触れ、反対の手を自分の額に当てた。