ふしだらな猫かぶりからの溺愛
「グリ……?ってなんだ?」

モモタが不思議そうに大月さんを見ている。


あ〜、もう誰に何を説明すればいいの〜。

とりあえずashのみんなは後でいいやと大月さんと菫さんに、「あのね、二人とも」と声をかけたとき、さらに違う人物の声が聞こえてきた。


「おーい!みんな何してんの、早く会場行かないともう時間が……」

「あ、海老ちゃん。RUI、モモタもそろそろ行くぞ。仁那また後でな」

「はーい、みんな頑張って」

「ちぇ、仁那どういうことか後で絶対説明なー!」

ashのマネージャーである海老名さんのみんなを呼ぶ声に、モモタと万里も私の奇妙な格好に驚きつつも神奈に続き大ホールへと入って行く。

そうだった、そろそろashの授賞式の時間だ。


「瑠衣も、行ってらっしゃーい」

「え〜、仁那は?」

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