ふしだらな猫かぶりからの溺愛
「うんっ、練習する!たくさん練習する!お兄さんみたいに上手になりたいから」
素直に喜ぶその子は、とても真っ直ぐに俺を見ていた。
あ、目が。
「こんな時間に何してるの?親は〜?」
「ママがあそこのお店でお買い物してる!お兄さんはここで練習?」
「ふぅん……俺はただぼーっとしてただけ〜」
そうなんだぁ、と納得したらしいその子は俺の隣のベンチにちょこんと腰掛けて、さっき俺がしていたみたいに楽しそうに鼻歌を歌っている。
「歌うの好き?」
「うん!好きー!お兄さんも?」
「……うん、俺も好きぃ」
「ふふっ、一緒〜」
「跳躍進行って言うんだよー」
「ちょうやく?」
「そ〜、3度以上離れた音に跳ぶことを言うんだ。これを連続するようなメロディは歌い難いから俺もいっぱい練習してるよ」
初対面の子ども相手にこんなに話すなんて自分で自分に驚く。
素直に喜ぶその子は、とても真っ直ぐに俺を見ていた。
あ、目が。
「こんな時間に何してるの?親は〜?」
「ママがあそこのお店でお買い物してる!お兄さんはここで練習?」
「ふぅん……俺はただぼーっとしてただけ〜」
そうなんだぁ、と納得したらしいその子は俺の隣のベンチにちょこんと腰掛けて、さっき俺がしていたみたいに楽しそうに鼻歌を歌っている。
「歌うの好き?」
「うん!好きー!お兄さんも?」
「……うん、俺も好きぃ」
「ふふっ、一緒〜」
「跳躍進行って言うんだよー」
「ちょうやく?」
「そ〜、3度以上離れた音に跳ぶことを言うんだ。これを連続するようなメロディは歌い難いから俺もいっぱい練習してるよ」
初対面の子ども相手にこんなに話すなんて自分で自分に驚く。