ふしだらな猫かぶりからの溺愛
すごい、やっぱりRUIさんくらい顔がいいと連れてる女の人のレベルもめちゃくちゃ高いんだ。

そんなモデルのような女の人とまだ早い時間からホテルって……お盛んだなぁ。


まだ日が沈みきる前。

空がきれいなクリムゾン色に染まっている18時すぎなのに。



「藍、そろそろ行こっか!」

「そうだね」

「19時くらいが1番人気の人が出るらしいよー」

「そうなの?インディーズの人って聞いたことないからちょっとドキドキするわ」

「私も久しぶりだからドキドキする」


相変わらずちょっと怪しいネオンの看板が光る入り口と地下へと続く階段。

前回来たときより時間が遅めだからか、同じようにライブハウスに入っていく人が何人かいる。


「ここ?仁那よく一人で入って行けたね」

藍が少し入るのを躊躇うように入り口を見上げる。

「最初はけっこう緊張したんだよ、でもスタッフの人は優しい人だった!」

「そうなんだ、って……男の人?」

「ん?うん、そう」

「あんたナンパされなかったの?大丈夫?」

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