ふしだらな猫かぶりからの溺愛



「急に連れ出してごめんね」

「いいえ、それは大丈夫なんですけど……」

「ああ、お友だちにもわざわざ付き添ってもらってほんと迷惑かけてごめんね」


ライブハウスから少し離れた大きな公園の近くのカフェの一席に私と神奈さん、そして藍の3人が座ると店員さんがお水とメニューを出してくれた。

それを神奈さんが私たいに向かって見せてくれたけど、私はカプチーノ、藍は紅茶をメニューを軽く見ただけで頼むと神奈さんが軽く笑った。


「もっとゆっくり見て選んでいいよ?」

「ふふっ、ありがとうございます。でも、ゆっくり見ても結局カプチーノ飲みたい気分だから一緒なんです」

「……私もこれでいいです」

どうも神奈さんを警戒している様子の藍があまり口を挟まないようにしながらも、警戒心を前面に態度にだしている。

藍が私のことが心配でしょうがないのはわかっているから、私もとくに何も言わないでおく。

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